はろけんの配当株投資

神戸で働く20代の株式投資ブログ。高配当株をメインに安定した第2の収入源作りを目指します。

配当性向100%超えの武田薬品工業を買って思うこと

ここ最近日本株軟調で、

配当利回りが5%を超える銘柄が増えてきました。

 

目先の割安感から安易に買い向かうと

業績の下方修正などでの株価下落+減配の

ダブルパンチをもらう危険性があります。

 

というわけで今まで私は、

たばこ株、銀行株、自動車株などを

見送ってきました。

 

そんな中、

最近久しぶりに買った日本株

(4502)武田薬品工業です。

その経緯について記録を残したいと思います。

 

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◆お品書き

 

1.配当性向と配当方針

武田は2019年3月期、配当性向158.59%を記録しました。

EPS(1株利益)113.50円に対して配当が180円です。

普通ならもう次回は減配確定...と考えるところです。

 

しかし、

武田は信念をもって年間配当180円を維持しています。

過去の配当状況はこちら。

 

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配当性向が100%を超えようが、

赤字であろうが(2015年)、

年間配当180円据え置きです。

配当株投資家として安心感を覚えます。

 

武田も最近は同様に株価が下がってきており、

配当利回り5%になった頃に購入を検討し、

3500円を割れる場面があればと思っていたところ

狙い通り購入することができました。

 

2.「実質的な成長」 

武田は「実質的な成長」について

次のように定義しています。

 

「実質的な成長」は、当年度と前年度(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比較するものであり、マネジメントによる業績評価に使用されています。為替レートを一定として、事業等の売却影響およびその他の非定常的もしくは特別な事象に基づく影響、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し算定されます。

 

この概念に基づき算出される”Core営業利益”は

このように説明されています。

 

Core営業利益は、純利益から、法人所得税費用、持分法にかかる投資損益、金融損益、その他の営業収益およびその他の営業費用、製品に係る無形資産償却費及び減損損失を控除して算出します。その他、企業買収に係る会計処理の影響や買収関連費用など、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を調整します。

 

この基準で考えることが、

投資家にとって有用であるという見解です。

 

ちなみに、

2019年度の第1四半期は、

”Core営業利益率”が32.4%でした。

また、”Core EPS”は123円56銭でした。

 

”Core営業利益率”は高水準を維持しています。

本業にある稼ぐ力の高さを確認できます。 

 

3.Shire社買収の影響

武田には社運をかけた切り札があります。

 

2019年1月、

武田は約7兆円にのぼる

Shire社の買収を完了させました。

 

買収の理由は、

地理的な事業領域を拡大して、

特に米国における力をつけるため。

 

イノベーションを推進する上でも

米国は重要な市場であるという判断のもと

この低金利のタイミングで

巨額な買収に踏み切ったのは好感が持てます。

 

そのおかけで、

現在は大幅な減益となってしまったわけですが、

Shire社の買収影響を除く連結業績を確認すると、

 

当期純利益 3,128億円

(EPS 323.50円 ※配当性向55.6%)

 

と公式に記載されています。(下表参照)

 

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巨額な買収を実行しなければ、

十分な利益を生み出していたわけですが、

そういうときにこそ変革を目指すのは

正しい判断だと思います。

業績が落ち込んでからでは手遅れです。

 

今期は大幅な赤字が見込まれていますが、

今年の5月にShire社買収の一環として取得した

ドライアイ治療薬を最大53億ドル(5830億円)で

売却することを発表しました。


経営にとってコアでない事業を売却し、

売却資金で債務の返済を行うことを公表しており、

今後もスピード感を持って事業仕分けすることでしょう。

日本郵政のトール社買収とは訳が違うのです。

 

Shire社買収により海外売上比率も大幅に変化しました。

下表の通り、力を入れるべき米国で売上を伸ばしていける

土台を築いたとなると期待が持てます。

 

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4.最後に

配当株投資家として、

配当利回りは大切にしています。

もちろん、配当性向も気にします。

利益推移が安定していれば尚良しです。

 

しかし、今回はそれらの判断基準から外れるものでした。

安定重視のはずなのに赤字確定の会社を選ぶなんて、、

自分でも少し意外でした。

 

今後日本は売上を伸ばすことが難しい国になるので、

日本株に投資をする上では見極めが難しくなります。

 

株価が下がって配当利回りが5%になったからといって

本当にそれは割安なのか?という疑問を持つことが大切です。

 

積極的にグローバル投資して

海外での売上を伸ばしていける会社であれば

配当利回り5%という株価水準は割安だと考えます。

 

武田の買収劇はあまりにも大規模すぎて

やや極端な例ではあるとは思いますが、

これぐらいの決断と行動を実行しないと、

未来の日本では安定を得られないのではないでしょうか。

 

※このように考えるとやはり総合商社株もお勧めですので

興味がある方はこちらもお読みください。 

haroken.hateblo.jp

 

P.S.

お世話になっている整骨院の先生に

アリナミンって本当に腰痛に効くんですか?」

と聞いたところ、

「あ~!効果ありますよ!持ってますか?ぜひ飲んでくださいね!」

という評価をもらえました!

なんか株主として嬉しかったです!(^v^)

  

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